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変えたいなら事実だけでなく適切な物語を

2015.05.25  EurekAlertより

生活習慣を健康的なものに変えたいと願っているのなら、民族性に根差した文化的な物語が効果的である、という米国南カリフォルニア大学からの研究報告。

研究チームによれば、ロサンジェルス郡に住むラテンアメリカ系の女性は、白人女性に比べて、子宮頚がんのリスクが2倍高いが、それは病気についての教育を受けておらず検診受診率が有意に低いためではないかということである。

「ラテンアメリカ系女性は、子宮頚がんのリスクが極めて高いが、健康普及啓発キャンペーンは依然として白人女性が中心である」と主任研究者のシェイラ・マーフィー教授は語っている。

今回マーフィー教授ら研究チームは、公衆衛生メッセージのより良い伝達の方法を発見したという。

メキシコ系米国人、アフリカ系米国人、白人を含むロサンジェルス在住の女性900名以上をランダムに選び出し、メキシコ系米国人キャラクターを配した子宮頚がんが検診で発見されたという想定のナラティブ・ビデオが、6か月以内に、それまで最も検診受診率が低かったグループを最も高いグループにしたことを証明した。

「それはただのナラティブ(物語)ではない。検診に対する文化的なテーマと人々の民族性が描かれている。それらの要素をはぎ取った物語を語ることは、米国の標準様式によって、主流の物語を語るだけである。もしあなたがメキシコ系女性に届かせたいと思うなら、切実で文化的に適切な物語を語る必要がある」と共同研究者のローデス・ベズコンデ-ガルバナティは語っている。

参加者の女性は、子宮頚がんの原因と頚がん検診についてのビデオの異なる2つのバージョンのうちのひとつを見せられた。ひとつのバージョンでは、メキシコ系米国人家族の娘の15歳の誕生パーティ(キンセアニェーラ)についての物語が語られ、別のヴァージョンでは、同じ内容を医師が患者に説明する形式を取っていた。

「ナラティブも非ナラティブも同じチームによって、同じクオリティのビデオが作られた。違うのはプレゼンの仕方だけだった」とマーフィー教授は語っている。

ビデオを見る前は、メキシコ系女性は32%が子宮頚がん検診ガイドラインを遵守しているだけだった。アフリカ系女性と白人女性は約半分が過去2年間にPAP試験を受診していた。

6ヶ月後、ナラティブなビデオを観たメキシコ系女性の83%が検診を受けていた。医師が患者に語る非ナラティブなビデオを観たメキシコ系女性は73%だった。

ナラティブの同様の効果は、アフリカ系女性にも見られたが、その効果は劣っていた。白人女性では、ナラティブと非ナラティブの効果は同じだったという。

研究チームは、本研究とそれに続く同じライン上のさらなる研究が、公衆衛生担当者が健康政策を策定するときの助けになることを期待していると述べている。

出典は『米国公衆衛生雑誌』 (論文要旨)


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