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[栄養]  全卵は、卵白より筋の構築と修復に優れている
2018.1.9 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

レジスタンストレーニングを行った後、18グラムのたんぱく質をそれぞれ全卵と卵白から摂取した場合、筋の構築具合(筋たんぱくの合成)が劇的に変わってくるようだというイリノイ大学アーバナシャンペーン校の研究者らによる報告。とりわけ、運動具の筋回復反応が全卵の場合では同量のたんぱくを含む卵白のみを摂取した場合に比べて40%も増大しているということである。

ボディビルダーがトレーニング後に摂取するたんぱく質の食材としては卵白や鶏の胸肉など脂質を避けたものが一般的である。そのために卵でも卵黄を捨ててしまって卵白のみを摂取するという栄養行動が取られることがある。しかしながら、この様な行動は非生産的であるというのだ。

卵黄にも卵白同様にたんぱく質は含有されている。それだけでなく、卵白にはないカギとなるような栄養素が存在しているのだ。そしてこの卵黄にしか存在していない何かが、筋でのたんぱく再合成をを加速するような働きをしているのである。

本研究が示唆するのは、自然に存在する形態でたんぱく質を全体的に摂取する方が、たんぱく質のみを分離して摂取するよりも我々の筋にとってはより好都合に利用できる状態になるということである、と研究者は指摘する。

実際の試験では10人の若者がレジスタンストレーニングを実施し、その後に全卵もしくは卵白のみのどちらかで18グラムのたんぱく質を摂取するように課されていた。研究者らは安定同位体標識化されたロイシンとフェニルアラニン(二種類の重要なアミノ酸)を対象者に用いて、血中と筋中のアミノ酸動態を測定した。

研究者らの運営している実験ファームはさらにロイシンを同位元素標識化した卵を開発した。これによって食品由来のアミノ酸がどのように体内で利用され消化されるのかを同定する事ができたのだ。

研究者らは血液サンプルの採取と筋バイオプシーを連続的に実行して、卵由来のアミノ酸がどのように血中に出現するのか、また筋中のたんぱく質合成にどのように発現するのかを運動と食事の前後で検討をおこなった。

同位体標識卵を用いる事によって、全卵を食べるにせよ、卵白を食べるにせよ、同じ量のアミノ酸が血中には出現していたことが確認されている。それぞれのケースで、60〜70%のアミノ酸が筋たんぱくの再合成に向けて血中で利用できる状態になっていた。この事だけを見れば、全卵を摂取しても卵白を摂取してもたんぱく質の量は変わらないわけであるから、筋合成にも変化が見られないはずだったのだ。というのも、血中のアミノ酸利用能というのが、どの程度、食品が筋細合成反応を引きおこすのかの一般的な指標であると考えられていたからである。

しかしながら、実際に筋中での再合成動態を観察すると、卵白と全卵ではかなり異なった応答を見せていたのである。全卵を摂取した場合には卵白を摂取した場合に比べてかなり高い筋合成が得られる結果となったのだ。

以前の研究から、この様な筋合成動態の違いは全卵と卵白のエネルギー組成の違いとは無関係である事が示唆されている。全卵では18グラムのたんぱく質とともに17グラムの脂肪分が存在するが、卵白では脂肪分がないのである。単純に分離されたたんぱくに脂質を加えた状態でトレーニング後の栄養摂取に用いても、筋合成の促進が見られなかったと報告されているのだ。

現代社会では、一般に、たんぱく質の摂取に非常に重きが置かれているきらいがある。さらに研究によれば、かつて我々が考えていた以上に、健康を維持するうえではたんぱく質の摂取が必要である可能性があるという。世界の人口が増加するにつれて、費用対効果の高い、また持続可能なたんぱく質利用戦略を食事摂取においても実現しなくてはならない時代になりつつあるのである。本研究から、自然に存在するようなたんぱく質組成の食品を摂取することが、同じ食品からたんぱく質だけを分離抽出して摂取することよりも有益である可能性が明らかになったことは示唆的だ。単に栄養素を摂取することが健康を保つということではないのかもしれないのだ。

出典は『米国臨床栄養学雑誌』。 (論文要旨)      
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