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最新研究でアレルギー根治の可能性 (* 原文はこちら *)

2018.2.15  EurekAlertより

とある抗体がアレルギー反応を阻止できるメカニズムが発見された。これは科学的大躍進であり、アレルギーに効果のある医薬品の道を大きく前進させるものだという。デンマーク・オーフス大学の研究。

アレルギー反応の背後にある免疫効果をブロックする抗体の、素晴らしいメカニズムを最近発見した研究チームは、大いなる興奮に包まれているという。彼らは、抗体の分子構造と作用メカニズムを発表したが、成果は驚くべきものである。

そもそも、既存の治療法の改善を目的としていたのだが、それよりも特異抗体が完全にアレルギーの過程を機能させないようにできる明らかな方法を特定した。この抗体は、ヒトの体において複雑な生化学的方法で相互作用する。具体的には、ヒトのアレルギー抗体(IgE)が細胞に付着するのを防ぎ、それによって全てのアレルギー症状が生じないようにするのだという。

「私たちは現在この抗体の相互作用について、標的と構造変化によって非常に正確に解説することができます。アレルギー反応の原因となるヒスタミンを放出する身体の免疫細胞において、IgEとその受容体にこの抗体がどう干渉するのか、の理解を可能にするのです」と、シュピルナー准教授は述べている。

通常、アレルギーの人はアレルゲンに曝された際、それに対して高レベルのIgEを生じる。IgEは血液中を循環し、免疫系のエフェクター細胞に結合する。この細胞は、ヒスタミンを産生して身体の即時性アレルギー反応を引き起こす。

今回の抗体の機能は、IgEが免疫細胞にある2つの特異的なエフェクター(CD23・FceRI)に結合することを妨げる。それによってアレルギーをもたらす分子が結合できないようにするというのだ。さらに研究者らは、この抗体はIgEが受容体に結合した後でさえ、それを分離するとみている。

「免疫細胞上のIgEが除去できるなら、身体がアレルゲンに特異的なIgEを何百万と産生しようが、問題にはならないのです。私たちが引き金を取り外せるようになれば、アレルギー反応と症状は起こらないでしょう」とシュピルナー准教授。

今回の実験では、北欧に多い樺の花粉アレルギーの人と、ハチ毒アレルギーの人から採取した血液を用いて実験を行った。その中で、アレルギー物質と免疫細胞の相互作用を阻害するのにかかった時間はわずか15分だったという。生体外での実験ではあるが、この方法は他の全てのアレルギーやぜんそくへ転用できる可能性がある。

この抗体は効果的であると同時に、現在アレルギー用の薬剤を生産するために用いられる治療的抗体より大幅に安価であるため、とくに興味深いものである。また、極めて安定的で、注射が必ずしも必要ではなく、吸入や飲用といった服用方法ができそうだという。この抗体の効果と安全性を確認するために、今後広範囲にわたる臨床試験が待たれる。

出典は『ネイチャーコミュニケーション


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